六本木の駅周辺は賑やかなイメージもありますが、通りを一歩入ったり、駅から少し離れることで、途端に落ち着いた大人の雰囲気へと変わる街でもあります。そういった二面性を持つ六本木で、今まさに旬の高級レストランのトレンドとは、一体どのようなものなのでしょうか。
駅から少し離れている
六本木駅周辺は若者の姿も多く見かけるエリアで、まだ近未来的なイメージを持っている人も少なくないでしょう。けれども六本木には、美術館もあり、緑豊かなスペースが確保されていたりと、ゆとりのある大人が集うという条件が揃っている街でもあるのです。
そんな六本木駅の駅前にも飲食店はたくさんあります。けれどもゆっくり食事するためには、賑やかな場所よりも、静かなところが好まれる傾向が強くなってきています。その為、駅から少し離れた静かな場所のビルの1階や、または一軒家で店を構えるというラグジュアリーなレストランが選ばれています。
六本木で食事を楽しむ人たちは、繁華街の喧騒から、がらりと表情が変わる、そんなロケーションも、お店選びの大切な要素のひとつとして捉えているのです。
和のテイスト
六本木で今人気なのは、和を融合させたレストランです。フレンチ、イタリアン、中国料理というそれぞれのカテゴリーに属していながらも、日本特有の素材を使用したり、また調理方法においても、今までの概念に囚われない和の技法を取り入れることによって、独創的な仕上がりを見せているレストランです。
例えば中国料理は中国人が、フランス料理はフランス人など、それぞれ本場のシェフが腕を振るうレストランは多く存在します。彼らは本場の料理に関しては、もちろんプロであり、素晴らしい腕前を披露してくれるでしょう。けれども今、六本木で注目されているのは、日本人のシェフが創り上げる、和のテイストが溶け込んだ料理であって、本場の味ではないのです。
本場の味を求めていない訳
六本木という街が本場の味を求めていないのは、成功者やエリートといった高スペックの人間が集う街であるということにも大きく関係しているのでしょう。忙しく世界を飛び回りながら本場の味を知り尽くしている人達は、ただ本格的でレベルが高いというだけの食事には飽き飽きしているのです。また今は日本国内でも、世界各国の本場の味を味わうことが容易になってきているので、六本木以外でもこういった傾向が現れている地域が少なくありません。
六本木で食事をする人たちは、食に対しても常に新しいものや、よりレベルの高いものを求めています。そんな彼らの認めるレストランは、日本人シェフの腕を最大限に生かしています。器用で繊細な日本人の手ならではの下準備、絶妙なバランスで仕上げる一皿は、まさに芸術作品そのもので、本場のそれとはまた別物といえるでしょう。
ドリンクにも和のこだわり
六本木では、食材や調理方法以外にも、和を取り入れているレストランがトレンドとなっています。それは、食前食中に欠かせない、アルコールを含むドリンク類です。
レストランでアルコールといえばシャンパンやワインが好まれますが、日本のワイナリーのものを常に置いています。同じシャンパンでも、フランス産やイタリア産のものとは少し口当たりが違うので、レストランの料理によく合うと、日本人にはもちろん、外国からのゲストにも高く評価されています。
また、ソフトドリンクでは、日本茶を数種類置いて、紅茶のように楽しめるということを取り入れているレストランもあります。自宅で飲むのとはまったく違う日本茶の美味しさに、あらためて気づかされると、こちらも人気があります。
和食ではないが、和を感じられる
あくまでカテゴリーは和食ではありません。けれども和のエスプリを利かせたレストラン、それこそがトレンド発信の街、六本木で今話題となっています。大切な人と訪れれば、きっと素敵なサプライズになることでしょう。
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