日本の長き伝統的食文化を象徴する寿司には、食べる際のいくつかの作法や美味しく食べるコツなどが存在しています。この記事では、普段あまり聞かない高級・希少ネタの情報と合わせて、寿司の最高体験につながるような豆知識をお届けします。
おすすめの食べる順番
まず、寿司を食べる際のおすすめの順番を紹介していきます。これは、寿司に限らず全ての食事の場面と共通する要素かもしれませんが、最初に味の淡白な(薄い)ものから食べ始めて、徐々に味が濃厚なネタを楽しむのが良いとされています。そして、最後には巻き物を頼むというのが定番の流れです。薄味から濃い味に移行していく理由は、濃いものから先に口に入れてしまうと、それ以降薄味のネタの旨味がよく感じ取れなくなってしまうからです。
淡白なネタとは、具体的にはタイ・ヒラメのような白身魚の類を指します。そして、アジなどの光りもの、マグロ赤身、マグロとろ、ウニ・イクラと濃さを増し、タレの塗られた穴子は終盤に登場します。巻き物を最後に食べるのは、そうした習慣がが昔から続いているのも一つの理由ですが、さっぱりしたものを食べて最後にお口直しするという意味合いもあるようです。また、大将にお任せのようなスタイルで注文すると、たいてい上記のような順番で寿司が提供されます。
通な醤油の付け方
寿司をより美味しく、通ぶって食べるには、醤油の付け方に気を付けてみるのもおすすめです。寿司のポテンシャルを最大限に引き出して食べるには、ネタの部分だけに少量の醤油を付けるのが至高の作法と言われています。シャリに醤油を付けると、寿司の型が崩れやすくなるばかりか、寿司の本体を醤油味が支配してしまいバランスが悪くなってしまうという点が指摘されています。また、ネタに「少量」付けるというのもポイントで、あまり醤油の量が多すぎると素材の味がかき消されてしまいます。慣れるまで、面倒なやり方に感じるかもしれませんが、あくまで寿司本来の美味しさを感じてもらうために継承されてきた食べ方なのです。
寿司を口へ運ぶまでの作法
寿司は、江戸時代の頃は、現存する寿司のサイズよりかなり大型だったと言われています。よって、当時は寿司を手で握って食べるのが一般的な習慣として定着していました。その流れが、現代にまで残り「寿司は手で握って食べるのが正しい作法」と言われています。特に、年配者やこだわりの強い板前さんなどは、手で握って食べるよう推奨することがあります。よって、先ほどの醤油の付け方同様、特に高級店などでの食事では、伝統的な作法に従い手で握って寿司を食べるのも良いのではないでしょうか。
高級で希少なマグロのネタ
マグロの高級部位といえば、トロが真っ先に浮かぶ人が大半でしょう。しかし、高級でトロ以上に希少性が高いと言われるマグロの部位がいくつか存在します。まずは、マグロのほほ肉です。マグロの頬っぺたの部位に該当し、コリコリとした歯ごたえと、ギュッと凝縮された旨味は、マグロの数ある部位の中で最も食べ応えのあるパーツです。寿司では軽く炙って提供されることが多く、まるで牛肉ステーキの様と感動する人も少なくありません。
次の希少ネタは、マグロの脳天です。脳天は文字通りマグロの頭部に該当し、一匹からわずか0.4%しか取れないとされる希少部位です。濃厚な脂ののり具合はトロを上回る素晴らしさで、マグロ好きなら、一度口にしただけで至福の瞬間が訪れることは間違いないでしょう
一度本来の食べ方で高級寿司を楽しんでみよう
寿司の本来の食べ方を初めて知ったという人も多かったのではないでしょうか。ぜひ、ここで紹介した作法に従って、一度高級寿司を食べてみることをおすすめします。今まで気付かなかった寿司の魅力に目覚めるきっかけになるかもしれません。
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